みなさんは、凍結含浸法という技術をご存じでしょうか・・・
施設で暮らすお年寄りの中には、噛む力や飲み込む力が衰えてしまって、私たちが通常食べる食事を召し上がれない方がたくさんいらっしゃいます
そうした場合施設では、ご本人の噛む力や飲み込む力に応じて、細かく刻んだ食事<もっと細かく刻んだ食事といった具合に工夫してお出ししています。
ただ、もっと細かく刻んだ食事(「極刻み食」といいます)でもちょっと召し上がれないという方には、ミキサーにかけてドロドロにしたもの(「ミキサー食」といいます そのままですね)をお出ししていました
これは、ミキサー食です。
はじめて見たときは、ちょっと食事には見えませんでした
このミキサー食は、召し上がられるご利用者もイヤ、介助する職員もイヤ、見守る家族もイヤ、とみんなイヤな想いをしていました ただ、口から召し上がっていただけるだけいいかと思っていました
そんな中、あと会で取り入れた技術が凍結含浸法です
凍結含浸法は、広島県食品工業技術センターの特許技術で、食材に特殊加工することにより、形はそのままで舌でつぶせるやわらかさになる、介護施設にとってはまさに画期的な技術です
あと会は、実験室で成功していたこの凍結含浸法を、県との共同研究によって、現場レベルでの成功に結びつけました
このレンコンは、凍結含浸法により調理されたレンコンです。
ミキサー食を召し上がられていた方でも安心して召し上がっていただけます
舌でつぶせるやわらかさです
凍結含浸法による、ミキサー食に代わるあと会の「形はそのままで柔らかい食事」です
あたらしい「でじま・くにくさ」でも、たとえ噛む力や飲み込む力が衰えてしまった方にもこのやわらかくておいしい食事を召し上がっていただければと存じます(横山吉史)